2025年に入ってビットコインは高値を更新していますが、今からビットコインを買うのは遅いのか、まだ買ってもよい価格なのかわからない方が多いでしょう。
本記事では、ビットコインの最新の相場状況や世界からのビットコイン需要などをもとに、今から買うのが間に合うのか解説します。
ビットコインを今から買うのは遅い?
結論から言うと、ビットコインを今から買うのはまだ全然遅くありません!
ビットコイン(BTC)は、その誕生以来、何度も「もう今からは遅い」と言われ続けてきました。
2013年に1BTC=10万円を超えたときもそうでしたし、2017年に200万円、そして2021年11月に約700万円を付けたときにも「ピークだ」と叫ぶ声が溢れました。
しかしまた、2025年春には史上最高値を再び更新しています。つまり「もう遅い」という言説は過去に何度も外れてきたわけです。

ポイント
- 2021年末にピークとの声→2025年に再び高値更新
- 利益を得た人の多くは預けっぱなしの取引しなかった人
- 相場は長期目線で右肩上がりを続けている
ビットコインは短期的な価格変動が激しい反面、長期的には一貫して上昇トレンドを描いてきました。
今この瞬間が高値に見えても、5年後・10年後に振り返れば割安だった、という可能性は十分あります。
結論として「今からでも遅いとは限らない」といえます。
ビットコイン投資が今からでも間に合う4つの理由
ビットコイン投資が今からでも間に合う4つの理由は以下の通りです。
- ビットコインは供給上限が決まっている
- 半減期イベント後は値段が上がりやすい
- 米国機関投資家が多く参入している
- 円の価格が下落したときの備えになる
ビットコインは供給上限が決まっている
ビットコインはプログラムで2,100万枚という発行上限が厳格に設定されています。2025年現在、すでに約1,930万枚(全体の90%超)が流通済みで、残りの10%弱をマイニングし尽くすには2140年頃までかかる試算です
出典:Blockchain.com
年 | 発行済み(予定)のBTC枚数 | 世界人口1人当たり保有可能BTC |
---|---|---|
2025 | 約1,930万枚 | 0.0024 BTC |
2030 | 約1,960万枚 | 0.0023 BTC |
2040 | 約2,000万枚 | 0.0021 BTC |
上表のとおり人口が増える一方で枚数の天井は動きません。つまり、希少性の原理によりインフレによって価格が著しく低下する可能性が対策されています。
法定通貨は基本的に発行上限が設定されていないので発行枚数次第ではインフレして価値が低下する可能性がありますが、ビットコインにはそのリスクがありません。
半減期イベント後は値段が上がりやすい
ビットコインでは約4年に一度、マイニング報酬が半分になる「半減期」が訪れます。そして、過去の半減期(2012、2016、2020)の1〜2年後にはいずれも大幅なバブル相場が到来しています。
半減期 | 半減期翌年の最高値上昇率 | メモ |
---|---|---|
2012年11月 | 約8,000% | 取引所Mt.Gox期 |
2016年7月 | 約2,800% | 個人投資家が急増 |
2020年5月 | 約680% | 機関投資家の参入拡大 |
直近では2024年4月に6.25BTC→3.125BTCへ報酬が減少し、市場では再び希少性が意識されています。歴史が繰り返すなら、2025〜2026年にも強気トレンドが続く可能性があるわけです。

米国機関投資家が多く参入している
2024年1月、米証券取引委員会(SEC)がビットコイン現物ETFを正式承認しました。
ETFとは上場投資信託のことで、一般の人や機関投資家に公開され、誰でも買える投資信託のことです。
つまり、アメリカという大きな市場で、これらの既存の投資家の選択肢に新たにビットコインが追加され、これが大きな資金流入を生んでいます。
ブラックロック、フィデリティ、ヴァンエックなど巨大運用会社が提供するETFを通じて、年金基金や大学基金といった機関マネーが流入しています。
米国ビットコインETFのティッカー | 運用会社 | 純資産総額(2025年4月) |
---|---|---|
IBIT | ブラックロック | 150億ドル |
FBTC | フィデリティ | 120億ドル |
HODL | ヴァンエック | 25億ドル |
マイクロストラテジー社のように自社資産として数千億円分のBTCを長期保有する事例も増え、「投機」から「資産クラス」へという市場の成熟が進行中です。
出典:Bloomberg
買う人が多く増えている、機関投資家が参入しているということは、それだけの需要があることが見込め、またETF流入が継続的なことからも、まだ遅くない可能性が高いです。
円の価格が下落したときの備えになる
日本円は過去10年で対米ドルで大きく下落しました。1ドル=80円台(2012年)だったレートは2025年には150円前後まで円安が進行しています。
ドル建てで一定の価格でも、円建てではビットコイン価格が自動的に上昇するため、円安ヘッジ(円安の対策)になるのです。
日本円の価値が相対的に下がっていくと、海外旅行や輸入物の購入によりお金がかかることになります。円安、つまり日本円の価値の下落を自分だけでも抑えるために、円でない資産を保持しておくのがおススメです。
ミニ知識
- 2023年から2025年にかけて、円は約20%下落
- 同期間、BTC/USDは+60%だが、円安効果もありBTC/JPYは+95%を記録
ビットコインだけを持つというわけでなくとも、金や外貨建ての資産を保有するのと同様、ビットコインを一定割合持つことで、通貨分散によるリスク低減が期待できます。
ビットコインの今後の将来性については以下の記事でより詳しく分析しています。
ビットコイン(BTC)の今後はどうなる?2025年最新の現状・価格動向と将来性を解説
ビットコインはいつ買うべきか?購入タイミングを解説
「結局いつ買えばいいの?」という質問に対する万能の正解はありません。
短期の値動きは誰にも読めないからです。ただし次の3つの考え方でリスクを抑えることが可能です。
タイミング戦略 | メリット | デメリット | 向いている人 |
---|---|---|---|
ドルコスト平均法(積立) | 感情的な判断不要 | 上昇相場でのリターンは控えめ | 初心者、忙しい社会人 |
押し目買い | 大幅下落を好機に | タイミングを外すリスク大 | 相場を常にチェックできる中級者 |
ハイブリッド | 平均価格を下げつつ上昇も狙える | 管理がやや複雑 | 長期視点&資金に余裕がある人 |
ドルコスト平均法とは、価格が高い時も安い時も、決まった金額で淡々と買い続ける投資法です。平均購入単価を平準化でき、相場を読むストレスを減らせるのがメリットです。
押し目買いとは、急落や一時的な調整で価格が下がったタイミングを狙って追加購入する方法です。「割安に拾う」ことで将来の上昇益を大きく狙えます。しかし、下がり切っていないときに買うとより下がってしまい損をするので、初心者向きではないです。
ハイブリッドとは、ドルコスト平均法による積立でコツコツ長期投資をしつつ同時に下がっていると思ったタイミングで買うことで、長期の上昇トレンドに乗りつつ押し目買いによってリスクを取る戦略です。同時にやるので費用コストや管理コストが増えますが、双方の弱点を克服できる折衷案でもあります。
ビットコインの購入方法
ビットコインを購入する場合は、以下の3ステップで購入・運用が可能です。
- 金融庁登録済みの国内取引所(例:bitbank、コインチェック、GMOコインなど)でメールアドレスを登録
- 運転免許証やマイナンバーカードをスマホ撮影して本人確認
- 最短数時間~即日で取引可能になる
- 銀行振込や即時入金サービスで日本円をチャージ
- 500円~1000円から購入できる取引所を利用してまず0.0001BTC程度を買ってみる
- 取引画面の操作感や価格の動きを体感する
ビットコイン投資で損失を防ぐ対策方法
ビットコインで損失を防ぐ方法について解説します。
- レバレッジ、信用取引をしない
- 投資額を自分自身の資産の10%程度にとどめる
- 短期売買ではなくコツコツ長期投資を行う
- ビットコインをレンディングで増やす
レバレッジ、信用取引をしない
レバレッジ取引は、証拠金(自分の取引資金)の数倍〜十数倍の金額の資金を使える取引です。
自分が持っている金額以上の取引ができるので大きな利益を狙えますが、もし取引に失敗すると証拠金がなくなり、かなりの損失が発生してしまう場合があります。
初心者が最初から先物やCFDなど、レバレッジがかけられる取引に挑戦するのはギャンブル同然です。
まずは現物取引から始めましょう。
投資額を自分自身の資産の10%程度にとどめる
仮想通貨は価格変動が大きいゆえに、資産の大部分を突っ込むと精神衛生にも悪影響です。
目安は総金融資産の5〜10%。
例えば貯金が300万円なら、最大30万円までに抑えれば暴落時でも生活が揺らぎにくいでしょう。
注意
- 余剰資金以外での投資はNG
- 他の資産クラス(株式・債券・現金)とのバランスも重視
さらに覚えておきたいのは「投資=マラソン」という視点です。いくら優れた資産でも、短期間に大きな金額を投じて夜も眠れなくなるようでは本末転倒です。
自分が平常心を保てる金額かどうかを常に問い直してください。人は損失が発生したときに感じるストレスによって判断力が大きく低下するものです。
短期売買ではなくコツコツ長期投資を行う
過去の統計では、10年以上保有した投資家の含み益率はほぼ100%に達します。
チャートに張り付いてデイトレするより、積立で黙々と枚数を増やし10年保有する方が、リスク調整後リターンが高いという研究もあります。時間を味方につけることが王道です。
また、セキュリティにも気を付けましょう。具体的には、取引所に登録するメールアドレスは独自のものにしてフィッシング対策をしたり、取引所の二段階認証は必ずオンにしておきましょう。
金融庁に登録されている日本の取引所は、必ず顧客から預かった資産と同じ額の準備金を保持しておく必要があるので、取引所がハッキングされても帰ってくるので安心です。
しかし、アカウント単体がハッキングされてしまうとお金を盗まれる可能性があるので、二段階認証などで対策しておきましょう。
ビットコインをレンディングで増やす
ビットコイン投資を始めたばかりの方は、トレードでリスクを取って増やしていくのではなく、レンディングで増やしていくのがおすすめです。
購入したビットコインをレンディングサービスに預けることで、業者によっては最大で年利10%ほどの利益が得られます。
レンディングとは、自分の持っている暗号資産を貸し出してその貸出利息で儲ける暗号資産の運用方法です。
取引所が貸暗号資産サービスとしてやっているほか、レンディングを専門に行う業者も存在します。
仮想通貨のレンディングについての詳しい説明や始め方は以下の記事で解説しています。
仮想通貨レンディングとは?メリットやリスク、どれだけ増えるのかを解説!
レンディングは高い金利を得られますが、途中解約が不可な場合が多かったり、預けた会社が倒産した時にお金が返ってこない場合があったりと、一定のリスクがあるので注意しましょう。
ビットコインは今からでも遅くないのか?に関するよくある質問
- ビットコインは最低いくらから買えますか?
- ビットコインはいくら買っておけばいい?
- ビットコインはスマホだけで買えますか?
- ビットコインにかかる税金は?
- ビットコインより他の仮想通貨に投資するべき?
ビットコインは最低いくらから買えますか?
取引所によりますが、最も安い取引所だと500円程度から購入できます。
ビットコインはいくら買っておけばいい?
「いくらあれば安心」という金額は人それぞれですが、0.01BTC(約8万円前後)を目標にまず積み立ててみる人が増えています。
ビットコインはスマホだけで買えますか?
ビットコインはスマホだけでも買えます。
各取引所はそれぞれ公式アプリ出しており、インストールして取引所の口座仮設を行うと、入金から購入・送金までスマホだけで操作できます。
ビットコインにかかる税金は?
日本では仮想通貨の売却益や決済差益は雑所得扱いとなり、給与など他の所得と合算して累進課税(最大45%+住民税10%)されます。
ですが、最大税率になるには利益が数千万円ほど必要です。すぐにこの税金がかかるわけではありません。
ビットコインより他の仮想通貨に投資するべき?
まずはビットコインから始めましょう。資産の8割程度をBTCに配分するのが無難です。
ほかの仮想通貨、即ちアルトコインはビットコインより利益を出すのは難しいので、最初はビットコインのミニ投資するのがよいでしょう。
ビットコインを今から買うのは遅い?-まとめ
ビットコイン投資は「早く始めた人が大きな恩恵を受けやすい」資産クラスです。長期でコツコツ積み立て、資産の10%以内に抑え、レバレッジを避ける──この3原則を守れば、十分にリスクをコントロールできます。
少額からでも始められるので、コツコツ資産形成を行っていきましょう。