本記事では、ビットコインの直近の値動き、今後の価格動向や将来性などを、専門家の予想や最新ニュース情報を元に解説します。
「今からビットコインを買うのは遅いのでは?」と不安な方や、「ビットコインの価格はこれから上がるのか?」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
ビットコイン(BTC)の最新価格動向・ニュース(2025年6月時点)
ビットコインの最新価格動向とニュースをまとめました。
ビットコインを今買うべきかは以下の記事をお読みください。
ビットコインは今買うべきか?最新情報を元に低リスク戦略を解説
ビットコインのボラティリティがS&P500を下回る
ビットコインは2025年6月25日に 106,102 USD まで上昇し、週初から7% のリターンを達成しました。
過去1週間のレンジは 99,000–106,500 USD で、一時的な利益確定売りを吸収しつつ高値圏で推移しています。
実現ボラティリティは直近60日間だと27~28 %へ低下し、同期間のS&P500を下回りました。
実現ボラティリティとは「一定期間に実際に観測された価格変動率」のこと。
直近のボラティリティ低下はETF純流入による安定的な買い需要が背景にあります。
またブロックチェーン上の取引手数料が落ち着いたことで、派生的な裁定取引の動きも沈静化しました。
結果として「短期トレーダー主導の乱高下」から「長期保有者主導の安定推移」へモードが移行しつつあります。
以下に主要指標をまとめます。
指標 | 直近値 | 補足 |
---|---|---|
価格 | 106,102 USD | 週初比 +7 % |
週間レンジ | 99,000–106,500 USD | 高値を試す攻防 |
60日実現ボラティリティ | 27–28 % | S&P500 を下回る |
上表が示すように、価格上昇とボラティリティ縮小が同時進行しており、ボラ低下が投資家のレバレッジ抑制とリスク管理の意識変化を物語っています。
トランプ大統領による相互関税に関するニュースによる暴落と暴騰
4月に、「アメリカ・トランプ大統領が発表した相互関税のニュースを応じて、ビットコイン(BTC)は冒頭と暴落を続けています。」と書きましたが、現在はその影響はかなり緩和されたように感じます。

4月9日、アメリカが中国製品に対して累計104%の関税を課すと発表したことを受けて、世界経済の減速懸念が高まった結果急落しました。
4月11日には、相互関税の大部分を90日間停止すると表明したことを受け、24時間比で一時約150万円幅の急騰となりました。
トランプ大統領の発言によって、相場が急激に反応する不安定な状況が続いていましたが、関税問題が落ち着いた今は、それよりもマクロ指標や米国株式に連動してビットコインは上げ下げしている傾向が強いです。
ビットコインの今後の将来性
ビットコインの今後の価格動向と将来性は、結論から言うと、多くの専門家は長期的には上昇するという「強気(楽観的)」な見方を示しています。
現時点で1BTCあたり1,600万円前後と高い価値がついていますが、供給上限があることや世界的な認知度・普及が進んでいることを考えると、さらに上がる余地は十分あるという予想が目立ちます。
ビットコインの今後を分析したうえで、今から買うのは遅いのか解説している記事もあります。
ビットコインは今からだと遅い?最新の相場状況から間に合うのか徹底解説
米国の利下げ観測とドル安シナリオの影響
市場は2025年9月にもFOMCで政策金利が引き下げられるとの見方を織り込み、長期金利の低下とドル安が進行しています。CPI(消費者物価指数、インフレ動向を示す指標)の鈍化が確認されたことで、早期利下げ期待が強まりました。
FOMC(Federal Open Market Committee):米連邦公開市場委員会のことで、米国の金融政策を決定する会合です。
利下げとドル安は BTC に二重の追い風となります。
第一に「米国債利回りからの機会費用」が低下し、無利息資産である BTC の保有コストが実質的に縮小します。
第二に、ドルベースのグローバル資産価格が押し上げられるため、ドル建てで評価される BTC は名目上の上昇余地が拡大します。
もっとも利下げが景気後退シグナルとして解釈される場合、リスクオフで短期的に売り圧力が高まるケースもあります。
したがって「利下げ=上昇」とは単純化できず、ドル指数・米国株・コモディティの同時観測が不可欠です。
2024年4月の半減期の影響
2024年4月には、ビットコインの4回目の「半減期」(マイニング報酬が半分になるイベント)がありました。
半減期で新しく発行されるビットコインの量が減ると、希少性が上がり、価格が上がりやすいと考えられています。
実際、これまでの2016年や2020年の半減期のあとには、翌年にかけてビットコインが大きく値上がりし、そのタイミングで過去最高値を更新してきました。
ビットコインの半減期の詳細は以下の記事で解説しています。半減期を活かした投資方法を知りたい方はお読みください。
ビットコインの半減期とは?なぜ価格が上がるのか、どう投資すれば儲かるか解説
機関投資家からの需要が高い
ビットコインは多額の資金で運用を行う機関投資家からの需要が高くなっています。
IBITを含む米上場 11本の現物 ETF への純流入額は 500 億 USD を超え、AUMで見るとビットコインは主要コモディティETFと肩を並べる規模に到達しました。
AUM(Assets Under Management):運用資産残高
BlackRockがADAやDOTなどアルトコインETFを検討する動きは暗号資産がマルチアセットの枠組みに組み込まれる兆候でもあります。
上場企業220社が合計592,100BCTをバランスシートで保有し、いわゆる「BTC プロキシ株」が 600 億 USD 規模の疑似 ETF として機能しています。
MicroStrategyは単独で192,000 BTCを抱え、S&P中型株指数への組み入れが進みました。実需の定着は価格変動の底堅さを示唆し、「将来性なし」の主張を弱めています。
もっとも ETF や企業保有はマクロショック時に売却圧力へ転じるリスクがあります。「機関投資家の急増=常に価格の下支え」ではない点は注意が必要です。
価格が下がる可能性について
価格が下がる可能性についてですが、短期的な値動きは注意が必要です。
2025年に入ってからも、アメリカの金融政策や経済指標、大口保有者(クジラ)の売買状況などで、価格が大きく上下する可能性があります。
2024年末の急騰の「反動」で値下がりすることもあり、経済悪化のニュースやハッキング事件が重なると、一気に暴落するシナリオもあり得ます。
実際、2025年初頭には米国の経済不安や大手取引所のハッキング報道が重なり、一時1,100万円台まで急落した瞬間もありました。

こうした波の激しさがビットコインの特徴です。長期で見ると上昇傾向でも、その途中には大きな下落を交えることが多いので、投資するときはこの点をしっかり意識しましょう。
ビットコインが今後暴落する可能性はある?
ビットコインが今後暴落する可能性があるシナリオを解説します。
経済状況が悪くなるとビットコインも暴落する可能性がある
ビットコインは米国CPIや雇用統計など主要マクロ指標の発表前後に、伝統資産と同方向に動く場面が増えています。
リセッション(景気後退)懸念が高まる局面では安全資産へ逃避するためビットコインが買われるという期待が聞かれるものの、過去データでは株式急落に連動してビットコインが短期的に大幅下落するケースが多いです。
2020年3月や2022年6月が典型例で、リスクパリティ戦略による一斉売却が価格を押し下げました。
とはいえ下落幅の回復速度は従来より速まっています。
ETF流入や長期保有者比率の上昇が押し目買い圧力を強め、流動性が薄い局面でもスプレッドが拡大しにくくなりました。
マイナーが減少するリスク
半減期でブロック報酬が 3.125 BTC へ減少したことで、収益構造は報酬から手数料依存へシフトしています。価格下落と手数料低下が同時進行すると収益が費用を下回り、マイナーが機器を停止してセキュリティが低下するリスクが浮上します。
現在は現在L2需要が手数料を底支えし、難易度調整も約2週間で行われるため、極端なセキュリティ低下リスクは抑制されています。
それでも「価格大幅調整+手数料低迷」が重なれば、マイナー淘汰が加速する点は警戒が必要です。
専門家によるビットコイン価格予想
ビットコインの将来価格については、さまざまな専門家や金融機関がいろいろな数字を出しています。
2024年の現物ETF承認による大量の資金流入を見込んで、年内にもビットコインが10万ドルに到達する可能性があると分析しています。
実際に10万ドルを一時的に超え、2月には2028年には50万ドルに到達するとの予想も出しています。
出典:Coindesk
2025年末までにビットコインが20万ドルに上がる可能性があると予想しています。
機関投資家の参入が進めば、現在の価格の3倍は「十分にあり得る」との見方を示しています。
出典:decrypto
2024年末~2025年には18万ドル近くに上昇し、その後30%程度の調整を経て再び最高値圏に戻るシナリオを示しています。
出典:cointelegrapf
2030年までにビットコインが100万ドルを超えるという超強気な予測を以前から公表しています。
最近では150万ドルに達する確度が高まったとさらに楽観的なコメントをしています。
出典:vaneck
CoinPediaは2025年の平均価格を9.6万ドル、最高13.5万ドル程度と予想しています。
Changellyは2025年の平均価格を10.2万ドル程度と分析しています。
Binance Researchは2025年に10万ドル前後、2030年でも約13万ドルと比較的控えめの予想です。
多くの専門家が中長期では「10万ドル超え」を見込んでいますが、一方で「予期せぬ出来事(金融危機や大手取引所の破綻など)があれば急落もあり得る」という慎重な意見もあります。
たとえば2025年中に大きなバブル崩壊が起これば、一時900万円台まで下落するといった予測もあります。
最終的には、これらの予想は必ず当たるわけではないので、投資判断の一材料とする程度にとどめましょう。
AIによるビットコインの今後の価格予想
AIによるビットコインの価格予想を、各シナリオごとに紹介します。
強気(ブル)シナリオ
期間 | 予想レンジ |
---|---|
6 か月後 | 13万〜15万ドル |
1 年後 | 15万〜18万ドル |
背景としてはETF純流入が一時的に鈍化してもプラスを維持していることと、米CPIが低下していることと、年末選挙前の財政刺激期待でリスク資産に資金が流入する可能性があることが考えられています。
2.弱気(ベア)シナリオ
期間 | 予想レンジ |
---|---|
6か月後 | 8万〜10万5千ドル |
1年後 | 6万〜9万ドル |
背景としては、米国のCPIが再加速して利上げが行われ、リスク資産全体の価格が下落する可能性があるためです。
また、ETFの流出量が続いたり、デリバティブ証拠金引き上げで出来高が縮小したりするシナリオが訪れると価格が下落する可能性があるでしょう。
※本内容は提供された情報源を基にしたシナリオ分析であり、投資助言ではありません。価格は常に高いボラティリティを伴うため、実際の投資判断は自己責任でお願いいたします。
ビットコイン投資で注意すべきポイント
最後に、これからビットコインに投資するときに気をつけたいことをまとめます。
- 価格変動が激しい
- ハッキングや破綻などの事件・ニュース
- 規制リスクと法遵守
- セキュリティと保管方法
- 無理のない投資計画
価格変動が激しい
ビットコインは短期で数十%も上下することがあります。
過去には1年で80%も下落した例(2018年や2022年)もあります。
レバレッジ取引をすると急落時に大きく損をするリスクがあるので、リスク管理は入念に行いましょう。
ハッキングや破綻などの事件・ニュース
仮想通貨業界では、ハッキングや取引所の破綻など悪いニュースが出ると価格が急落しやすいです。
2022年の「LUNA/USTショック」や取引所FTXの破綻も、市場全体を一気に下げました。最新ニュースをチェックして、不安定なときは投資を控える・ポジションを縮小するなどの柔軟な対応が必要です。
規制リスクと法遵守
国によっては規制が強化されて仮想通貨取引が難しくなる場合もあります。
日本では合法ですが、税制面(雑所得扱いで税率が高い)や手続き面などの注意点があります。海外取引所を使う場合も、規制が厳しくなったときに資金を動かせなくなるリスクに注意してください。また、必ず確定申告などのルールを守りましょう。
セキュリティと保管方法
ビットコイン自体はブロックチェーン技術で守られていますが、自分のパスワード管理が甘いとハッキング被害に遭うリスクがあります。
取引所に預けっぱなしではなく、自分のウォレット(オフラインで管理できるコールドウォレットなど)を使うのも有効です。取引所を選ぶ際は、国内大手やセキュリティがしっかりした場所を選ぶと安心です。
無理のない投資計画
ビットコインは将来性が期待されてはいますが、必ず儲かる保証はありません。値下がりしても生活に困らない範囲で投資するのが鉄則です。
借金や生活費を投じたりは絶対にやめましょう。一度にまとめて買うのではなく、コツコツ積立で買う方法もリスクを減らすうえで効果的です。
以下の記事では、ビットコインの積立投資で失敗しないための対策方法や、一部から言われている「やめとけ」という声の理由を解説しています。
ビットコインの積立投資はやめとけ?理由や失敗を招く罠などを解説
ビットコインの今後についてよくある質問
- ビットコインは今後も安全資産になり得る?
- ビットコインの将来性がないと言われるのはなぜ?
- ビットコインの暴落時に取るべき投資戦略は?
ビットコインは今後も安全資産になる?
ビットコインは金と比較して保存コストが低く、移転が容易という特性から「デジタルゴールド」と言われています。
ただし短期ボラティリティは依然高く、伝統的な安全資産とは呼べないでしょう。
リスクオフ初動で売られ、最終局面で買い戻されるパターンが多く、長期保有前提で分散先として評価するのが現実的でしょう。
ビットコインの将来性がないと言われるのはなぜ?
ビットコインの将来性がないと言われている理由は、技術停滞やエネルギー消費を理由とした批判が多いです。
また、仮想通貨自体が世間からイメージが良くないこともあり、さまざまな憶測をたてられて将来性がないと言われていることも多いでしょう。
ただ、ビットコインは初期から1000倍以上の価格上昇をしており、本記事で解説したようにまだまだ将来性にも期待できるでしょう。
今後1000倍になる可能性がある仮想通貨を見つけたい方は、以下の記事をお読みください。
仮想通貨で1000倍になった銘柄を紹介!今後狙い目な分野や見つけ方も解説
ビットコインの暴落時に取るべき投資戦略は?
ビットコインの暴落時ではレバレッジ倍率が高いポジションが清算されやすく、急落を増幅します。
そのため、現物中心で余剰資金を残す分割エントリーと段階的買い下がり戦略が有効になる可能性があります。
ポジション管理ツールで想定損失を可視化することも推奨されます。